2つ折り名刺(カード)の制作プロデュースをご検討の方から、よくいただくご質問があります。
「名刺のキャッチコピーや文章作成のイメージはできるんですけど…
この、ラフイメージ案の作成ってなんですか?
藤島さんがやると書いてますが、デザイナーさんがやるんじゃないんですか??」
そうですよね^^;
わたしはデザインではなく、ライティング専門のはずだし、だいたい「ラフイメージ案(ラフデザイン案」という言葉自体がピンとこないですよねぇ。
というわけで、ちょっと制作の流れも含めてご説明してみますね。
ラフイメージ(ラフデザイン)案って?
通常、名刺やパンフレットなど紙ものツールの制作の場では、デザイナーとライターの仕事は「分業」です。
クライアントさまとの打ち合わせ後は、ざっくりとこんな感じで進みます。
1.ヒアリング(取材)・すべての文字原稿づくり=ライター
↓ 文字原稿をデザイナーに渡す
2.デザイン制作・印刷入稿=デザイナー(または印刷会社所属のデザイナー)
↓ ライターからあがってきた文字データをもとに、印刷用の「版」となるデザインデータを作成
3.何度か修正を経て印刷、クライアントさまへ納品
で、この工程のなかで、ライターからデザイナーに渡すのはたいてい文字データなのですが…
打ち合わせ時にデザイナーが不在だったときや、取材時にクライアントさまからの要望をライターがお聞きしている場合、デザインのイメージ(色や雰囲気、構成の希望など)も一緒にまとめて渡すことがあるんですね。
この、デザイナーさんにお願いする前の、仮のイメージ案のことを「ラフイメージ(ラフデザイン)」と呼んでいます。
これは手書きであったり、ワードで作ってあったりといろいろです(わたしはパワーポイントで作っています)。
じゃあ、実際にどんなものかというと?
つい先日、デザイン発注に使ったラフイメージ案の画像がこちら ↓
「からだを素から整えるパーソナルケアサロン care salon SLOE(スロウ)」さまの2つ折り名刺(カード)のものです(※スロウさまよりご了承いただいております)。
ヨコ型タテ開きタイプの形状でつくってほしいこと、どの面にどんな文章や写真を、どんな構成で入れてほしいか、などをかなり具体的に盛り込んでいます。
実際に、これをプリントアウトしたものを持って印刷会社さんのデザイナーさんに会いに行き、「こんなふうに」とご説明して、いつも制作をお願いしているんですよ。
今回わたし自身は、完成品を受け取っていないのですが…
ほぼこの通りに版下データ作成となり、デザイナー様の腕により、さらにステキに仕上がっていました^^
(受け取る日が楽しみです!)
なぜ、ここまでしっかりつくりこむの?
というわけで、「ラフイメージ案」とはキャッチコピーなどの文章も含めた、デザイン発注するための設計図的なものということがお分かりいただけたと思います。
で、冒頭の質問に戻りますが…
なぜライターがここまでつくりこむのか?
これには2つ理由があります。
1.心を動かす絶対的な「流れ」を、確実にデザインに生かしてほしいから
2つ折り名刺は、ただ情報を見栄えよく配置すればいいわけではないのですね。
自己紹介カードというよりも、お客様の「心を動かす」ミニ販売ページというスタンスでつくっています。
なので、「誰に買ってほしいのか」というお客様像を設定したうえで…
「売り込まなくても売れる文章のテッパン法則」に基づいて文章を並べていて、お問い合わせへと至るための心理的な「流れ」「構成」をもっとも重要視しています。
だから、デザインするときに、流れに関係なく文字データを切り貼り配置されてしまうと、読んだ人の心に響かない、ちぐはぐなことになってしまうんですねw
そして、パソコンでつくりこむ作業がわりと好きなわたし…
ですので、「この文章で」「この流れで!」が、一発でデザイナーさんに伝わるように。
初めての本格的な名刺づくりに不安かもしれないクライアントさまにも、デザイン発注前に全体像が伝わるように。
全部含めてつくっているんです。
2.デザイン発注がスムーズ、かつ経済的になるから
で、「ラフ」とはいえここまでつくりこんでいるので、デザイナーさんに渡したあとが早く、スムーズなんですよ。
デザイン料金が、純粋に名刺の版下作成料で済むというメリットもあります。
ふつうは、こんなに手の込んだ名刺ですと、パンフレット制作に近い料金がかかるものだと思うのですが…
お付き合いさせていただいている印刷会社さんは、ふつうの名刺4面分の制作料でいいよとおっしゃってくださいます(ありがたいです)。
というわけで、ラフイメージ案とはなんぞや?ということと、なぜライター(わたし)がこんなにつくりこむのか?ということについて書いてみました。
もしご質問ありましたら、お寄せくださいね。
この記事が、誰かのお役に立ちますようにいつも応援しています。
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